第12番【ローズ『32のエチュード』を徹底解説】

ローズ『32のエチュード』を徹底解説
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こんにちは。お米を育てる音楽家、ジョーです。

引き続き、ローズ『32のエチュード』を1曲ずつ徹底解説していきたいと思います。

曲を解説するにあたり小節番号を用いていますので、小節番号を記入の上で読んでください。

このエチュードの概要については以下の記事をご覧ください。

テクニックも表現力も身に付く『32のエチュード』C.ローズ

構成

この曲は3つの部分に分けて考えたいと思います。

小節番号部分調
1-8部分1d-moll → d:V
9-16部分2d-moll → B-dur → d-moll
17-36部分3d-moll

それぞれの部分を細かく見てみましょう。

部分1

1小節目からテーマ(レヴァヴァララレレファ…)が提示されます。

テーマの要素は以下のとおりです。

  • 分散和音で構成されている
  • 2つずつスラーがかかっている

2小節目からはテーマの要素から少しずつ離れていきますが、楽曲全体を通して分散和音が中心となって曲が進んでいきます。

8小節目でd-mollの属和音で終止します。

部分2

9小節目から再びテーマが現れ、繰り返されます。

11小節目からB-durに転調しますが、すぐにd-mollに戻り、16小節目でd-mollで終止します。

全終止したこの部分までを前半部分と大きく捉えても良いでしょう。

部分3

この部分はd-mollの属和音から始まります。

テーマとは異なりますが、テーマの要素で構成されているため、関連性を感じます。

分散和音を用いながら音型は上行や下行を繰り返し、最後は主和音で上行して楽曲を閉じます。

テーマが再現されない

ローズのこのエチュードは、きちんとした構成をとっていなくとも、提示されたテーマが再現される楽曲がほとんどです。

その中でも、この12番は再現と呼べるような箇所がありません。

9小節目でテーマが再び現れますが、これはテーマの再現ではなく、テーマの繰り返しと考える方が妥当でしょう。

このエチュードの特徴としては、テーマを含め、楽曲全体が分散和音で構成されていることでしょう。

ダイナミクスレンジの変化も全くない中で、似たような音型が繰り返されます。

減七の和音に注目

このエチュードは分散和音が中心になっていることが分かりました。

さて、ではどのような和音が主に使われているでしょうか。

  • 主和音(レファラ)
  • 属和音(ラド♯ミ)
  • 属七の和音(ラド♯ミソ)
  • 減七の和音

以上が多く用いられています。

d-mollの主和音・属和音が用いられていることはもちろんですが、注目してほしいのは減七の和音も多く用いられていることです。

頻出する減七の和音

減七の和音は長調・短調どちらでも用いられますが、特に短調で多く用いられます。

このエチュードでは

  • 14小節目( ド♯ミソシ♭ )
  • 23小節目(ソ♯シレファ)
  • 26小節目( ド♯ミソシ♭ )
  • 32小節目・33小節目(ド♯ミソシ♭)

が減七の和音です。

スケールで練習しておこう

減七の和音は3種類しかありません。

この3種類の減七の和音をしっかりとマスターしておけば、頻出する和音の多くカバーできます。

ディディエのスケールでは、短調は分散和音の練習で属七の和音と減七の和音が載っています。

ぜひ繰り返し練習してマスターしてください。

全ての音程が練習できる『クラリネット奏者のための音階 第1巻』Y.ディディエ著

減七の和音について、詳しくはまた後日説明します!

やっぱりスケール練習は大事

エチュードを練習することによって得られる成果もたくさんあります。

しかし、この曲のようにスケールの分散和音の練習の応用編のような曲もあります。

つまり、普段の基礎練習のスケール練習がこのような曲で生きてくるのです。

実際の楽曲でも分散和音はたくさんでてきますので、やはりスケール練習は重要と言えます。

日々の基礎練習にもぜひ取り入れてくださいね。

ではまた次回(^^)

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