ナポリの六度ってなに?

音楽
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こんにちは。お米を育てる音楽家、ジョーです。

今日はナポリの六度という用語について説明します。

音楽家でも意外と説明できない人がいたりする…!

ナポリの六度ってなに?

「ナポリの六度」「ナポリの和音」「ナポリの六の和音」「ナポリの6(ロク)」「ナポリ」など様々な呼ばれ方がありますが、いずれも同じものを指しています。

音楽中辞典で「ナポリの六の和音」という項目で説明されていたものを引用します。

短調のII度上の三和音の根音を半音下げ、転回して六の和音としたもの。(略)

音楽中辞典 音楽之友社

以上の説明を箇条書きにまとめてみましょう。

  1. 短調のii度上の三和音である。
  2. 根音を半音下げる。
  3. 転回して六の和音にする。
長調でも用いられたり、IV度の第5音が上方変位したものと説明するものもありますが、ここでは割愛します。

1~3の特徴をそれぞれ見てみましょう。

短調のii度上の三和音である

短調のii度上の三和音であるということは、c-moll(ハ短調)の場合、2番目の音であるレの上に3度と5度を重ねた和音であるということです。

譜例を見てみましょう。

短調のii度の和音は減三和音になることが分かります。

(レとファ…短3度、ファとラ♭…短三度)

根音を半音下げる

先程のii度の和音の根音、つまりレの音を半音下げてレ♭にするとナポリの和音が完成します。

減三和音が長三和音に変化します。

(レ♭とファ…長3度、ファとラ♭…短3度)

譜例も合わせて確認してください。

転回して六の和音にする

三和音は基本形、第1転回形、第2転回形と転回させることができます。

六の和音というのは第1転回形(バスが第3音、つまりファ)のことです。

バスの音(ファ)と根音(レ)で6度が構成されることから六の和音と言います。

以下の譜例ではその6度を赤いカッコで示しています。

実際の使用例

ナポリの六の和音のことは分かりましたが、実際にはどのように使われるのでしょうか。

ナポリの六の和音は、カデンツのii度の代わりに使われることが多いです。

譜例を見てみましょう。

上段がiiの和音を用いた進行で、下段がiiの和音をナポリの六の和音に置き換えたものです。

どんな響きがする?

ナポリの和音は長三和音であるということがポイントです。

普通のii度を使うと減三和音でとても険しい響きがしますが、そこに長三和音のナポリの和音を使うと、一瞬ふっと光りが差し込むような、そんな和音にぼくは聴こえます。

人それぞれ感じ方は違うと思いますので、ぜひ普通のii度とナポリの和音を弾き比べてその違うを感じてみてください。

理論が分かっていれば、以下の譜例を移調して弾けるはずです。

他の調でも弾いてみてくださいね。

実際の曲ではどうやって見つけるの?

上述したように、ナポリの六の和音はカデンツのiiの代わりに使われている場合がとても多く見られます。

カデンツ、つまりメロディーの終わりのあたりで音階の2番目の音、c-moll(ハ短調)で言うならレの音が♭になっている場合、そこはナポリの和音である可能性が高いです。

ローズの32のエチュードで用いられている部分がありますので、コチラの記事も合わせてご覧ください。

第20番【ローズ『32のエチュード』を徹底解説】

ぜひ曲の中でナポリの六度を見つけてくださいね!

ではまた次回(^^)

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