クラリネットを始めるなら『クラリネット学習の為の合理的原則』J.R.グルウサン・著

クラリネット教本
スポンサーリンク

こんにちは。お米を育てる音楽家、ジョーです。

今日、紹介するのは

J.R.グルウサン の「クラリネット学習の為の合理的原則」

というクラリネットの教則本です。

初めてクラリネットを始める方によく用いられる教本ですが、その長所と短所をご紹介します。

本書の特徴

この本を監修したジャック・ランスロが述べている文章を引用します。

この著述は、クラリネットを初めて手にする人達を短期間に着実な過程で上級へ導く目的で書かれている。

p.2

この言葉の通り、この教材はクラリネットを初めて手にする人達をターゲットにしています。

全14課程で、

  • 基礎技術
  • 音色
  • 音楽性

が習得できるようになっています。

特に優れていると思う点を2つ挙げます。

安定したポジションから始められる

ドレミから始まるということは、楽器を左手でも支えられるということです。

たしかに最も簡単な運指は開放のソと言えますが、実はこの音は左手で楽器を支えることができないため、非常に不安定なポジションです

しかしドレミは楽器を両手で支えられるため、安心して他のことに集中できます。

バランスの良い進め方

まずはレジスターキーを押さない音域だけ、ではなく、ある程度進むとレジスターキーを押す音域も含めながら、新しい音域を増やしていきます

レジスターキーを押した時にうまくいかない場合は、その時点で問題にあることに気づくことができます。

どちらの音域も並行して練習することにより、正しい安定したアンブシュアを早く習得できるでしょう。

クラリネットはシ-ラの移行が大変難しいですが、その部分は丁寧に時間をかけて練習するように書かれていることも良い点です。

また、随所にテクニカルな練習が盛り込まれているので指の訓練も十分にできるようになっています。

内容

第I課程…ド・レ・ミ(一点ハニホ)
第II課程…シ・ラ(片仮名ロ・イ)
第III課程…ソとレ(片仮名ト・二点ニ)
第IV課程…シ♭とファ、レとラ
第V課程…低いファとド
第VI課程…低いミとシ、ミとシ
主題と変奏に依る低音域の復習
MÉCANISMEの訓練
第VII課程…《SI-LA》移行の準備
第VIII課程…《SI-LA》移行
第IX課程…《SI-LA-SI》移行の準備
第X課程…《SI-LA-SOL》の移行
第XI課程…《SI-LA-SOL-LA-SI》の移行
第XII課程…ファ♯
第XIII課程…シ♭
第XIV課程…ファ(一点ヘ)とド
3度とDÉTACHÉの練習
4度の練習
5度の練習
二重奏2曲

優れた練習課題が詰まっている

割と薄めの本ではありますが、その中にはギッシリと優れた練習課題が詰まっています

新しい音を確実に定着させる基礎的な練習もあり、音楽的な小品もあり、テクニカルな練習もあり、とてもバランスが良いです。

順番にきちんとこなしていけば、この本が終わることには奏法は安定し、ダイナミックレンジのコントロールも習得し、表現も自由にできるようになるでしょう。

独学で使うのには向いていないかも…

コンパクトな一冊にまとまっている分、説明は必要最小限に抑えられています。

というのも、この教本は先生に教えてもらうことを前提として書かれているからです。

教本の随所に先生に指導を仰ぐよう書かれています。

そのため、文による説明も十分ではありませんし、図や写真は一切ありません。

ですからこの教本はレッスンで使うと考えたほうがよいでしょう。

各課程に対しての説明は載っていますが、個々の練習課題に対する説明はほとんどありませんので、細かい点については先生から指導を受ける必要があります。

独学でクラリネットを始めたい場合は、写真や図が豊富なもの、映像資料があるものなどを選んだほうがよいでしょう。

そのような教本については、また別の機会にご紹介したいと思います。

親しみやすい文章とは言えない…

本書はフランス語を翻訳したものですので、やはりどうしても外国語を翻訳した日本語になっています。

もちろん意味は十分に分かりますが、今の若者にとってはあまり馴染みのない日本語な感じであることは否めないでしょう。

例えば…

「凡庸な音で満足してはならない」

「忍耐強い勉強のみがこの難関を突破するのに役立つだろう」

など、文の口調も決して親しみやすいとは言えず、とっつきにくいと感じてしまうことでしょう。

この教材のエッセンスはそのままにして、日本人向け・現代人向けに全面的に改定したものがあるといいかもしれませんね!(だれか~)

それでも使いたい一冊

初心者にとってはかなり殺伐とした教材ですが、クラリネットの経験者から見てみると内容は優れているということは十分に理解できます

この教材のいいところを十分に引き出せる先生であれば、ぜひこれを使ってレッスンを進めるとよいと思います。

特に十分にページ数を割いて書かれているラ-シの移行については、指導において参考になること間違いありません。

総合的に見ると、初心者のための重要な教本と位置づけることができるでしょう。


どんな教材を使うにしても、先生に教えてもらうのが上達への一番の近道です。

上手になりたいと思っている方は、ぜひレッスンを受けてくださいね。

ぼくも自宅レッスンをしているので希望の方は以下のページよりお申し込みください。

【初回限定】無料体験レッスン申し込みはコチラから

それではまた次回^^

スポンサーリンク