スケールと言ったらコレ『スケール・フォー・クラリネット』R.アイヒラー著

クラリネット教本
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こんにちは。お米を育てる音楽家、山代丞です。

今日、紹介するのはロルフ・アイヒラーの『スケール・フォー・クラリネット』(邦題:クラリネットの為のスケール)というスケールの教則本です。

アイヒラーのスケールと言ったらとても有名ですが、なぜそんなに有名なのか?どこがそんなにいいのか?ご紹介します。

本書の特徴

最も大事な点としてあげられるのは、幅広い音域が用いられていることです。

例えばC-durのスケールの場合、ドから始まってクラリネットの最高音付近まで上行し、その後最低音のミまで下行し、再び上行してドに戻ってきます。

これによってクラリネットのほぼ全ての音域をカバーすることができます。

(ドから始まって2オクターブ上のドまで上行した後、下行して戻ってくる、というスケールの場合、上行して到達したドより高い音域や、吹き始めのドより低い音域のスケールが含まれていないことになります。)

スケールのパターンは7種類と決して多くはありませんが、主要なパターンのみが厳選されて練習できると言えます。

音域最低音~高いラ
スケールの順番C-dur、その平行調(a-moll)、その下属調(F-dur)、その平行調(d-moll)、→G-dur、e-moll
短音階旋律的短音階のみ
パターンスケール、主和音の分散和音、属和音の分散和音、4度ずつの上行、3度音程(2種類)、6度の跳躍。

内容

推薦のことば(有馬大五郎)
序言
練習上の注意(大橋幸夫)

C-dur
a-moll
G-dur
e-moll

F-dur
d-moll

附録 吹口とレガートの為の日課練習

スケールといったらコレ

音楽大学の入試にも使われているため、プロを目指す人は必ず使用することになることから、全てのクラリネット奏者にとって最も大事な教則本と言えるでしょう。

ですから、クラリネット奏者の間でスケールの教則本と言ったらアイヒラー。

やはり、幅広い音域をカバーしていること主要なパターンのみが載っていることから、最も大事な教則本として位置付けられているのだと思います。

アーティキュレーションの指定も基本的なバリエーションのみの記載ですが、全ての調を全てのアーティキュレーションで指定の最高速度のテンポ(四分音符=120)で吹く、というのはなかなか難しいので、長いお付き合いになる教本だと言えます。

初心者は無理しないで!

幅広い音域を使用しているということは、初心者にとっては難しいということ。

C-durでは高いソの音が、そしてなんと次のa-mollでは高いラの音が出てきます。

最終的にはこの音域も楽々と吹けるようになってほしいのですが、このスケールを吹くために高い音を出す練習をしている状態になってしまうと、それは本末転倒です。

ある程度、高い音も出せるようになったら、無理のない範囲で少しずつこのスケールを練習すると良いでしょう。

初心者向けのスケールの教本や高い音の出し方についてや、肝心のスケールの練習方法についても、またの機会にご紹介します。

ところでロルフ・アイヒラーって誰?

アイヒラーさんは1927年にウィーン生まれたクラリネット奏者のようです。

以下、簡単にプロフィールをご紹介します。

1927年ウィーン生まれ。1943年よりウィーン国立アカデミーでクラリネットをレオポルド・ウラッハに師事。1945年より音楽学とオーストリア史をウィーン国立大学で学ぶ。1950年優秀な成績で卒業。1951年木・金管楽器のためのモーツァルト・コンクールで第1位。同年クラリネット奏者として日本に招聘される。1952年から1954年まで客員・ソロクラリネット奏者としてNHK交響楽団、客員教授として東京藝術大学で教える。ウィーンをはじめとし、国内外で数々の有名指揮者の下でオーケストラ活動を行う。

日本での2年の滞在期間中、まだ教材に乏しかった我国に残してくれたのがこの教本だそう。

それが現在にまで受け継がれていると考えると、歴史を感じる一冊ですね!

まとめ

クラリネットがだいぶ吹けるようになって、ちょっと難しいスケールをやりたい、スケールをしっかり勉強したいという方にはおすすめの一冊です。

音大を受験する人はもちろんですが、高校の吹奏楽部でこのスケールを使っているというところもあるようです。

ぜひ挑戦してみてくださいね。

サイズに注意
以前は大きいサイズでしたが、現在はA4サイズにリニューアルされました。
内容は全く同じですが、サイズが気になる方は購入の際にご注意ください。
もちろん、ぼくが持っているのは大きいサイズです。

それではまた次回(^^)

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